the 10th iseminar x forum、無事に終了いたしました。
2017年1月14日
博多にお邪魔して参りました。第10回iseminar x forumは九州大学の中尾新太郎先生の幹事のもと、 2017年1月14日に初の九州での開催となりました。博多でも雪が舞う寒さでしたが、大いに盛り上がり、 語り合うことのできる会でした。
米田一仁先生(京都府立医科大学)には27G硝子体手術についてボリュームサージャンの面目躍如といった講演でした。 25Gで最後に執刀した症例のビデオも供覧されましたが、それを最後にどのような難症例でも全て27Gで 執刀されているとのこと。珍しいから、論文になるから、学会に呼ばれるからといった理由でなく 27Gを選択された米田先生なりの理由を包み隠さずお話してくださいました。
根岸貴志先生(順天堂大学)は斜視手術の適応、執刀のコツについて体系立ててご講演されました。 根岸先生は小児眼科領域のボリュームサージャンと言える先生だと思いますが、やはり経験値に裏付けられたお話、 質疑は教科書を読むだけでは得られない情報が詰まっていました。後半戦の眼位異常とその際の 診断のお話は、専門医試験を受けられる先生は特に必見と思います。ご講演のアップロードをお待ち下さい。
鍵本忠尚先生(株式会社ヘリオス)のご講演には予想通り衝撃を受けました。 いくつもの衝撃がありましたが、早期承認制度の活用についてのFDA、PMDAの足並みを揃えた効率の良い承認取得の ストラテジーは寝耳に水でした。また、ユニバーサルiPS細胞を使った細胞医療製品の開発の可能性のお話も 心が踊ります。ゲノム編集の技術を再生医療がこんなところで結びついて、まさに人類に寄与しようとしている ということを学ばせていただきました。
池田康博先生(九州大学)には網膜色素変性症に対する遺伝子治療のご講演をしていただきました。 未来を変革できる遺伝子治療ですが、治験に向けて承認を取得するためのエンドポイントの定め方の難しさ、 またそれをどのような考え方で乗り越えようとしているのかということについてもお話していただきました。 また、一貫して20年来取り組まれている中での喜び、ご苦労をご紹介いただき、後に続く世代の研究者に とっても励みなるようなお話でした。日眼での評議員指名講演も今から楽しみです。
(文責:奥村直毅・同志社大学 / 京都府立医科大学)
日時: |
2017 年 1 月 14 日(土)18:00 〜 Googleカレンダーに追加 |
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場所: |
WITH THE STYLE FUKUOKA 〒812-0016 福岡市博多区博多駅南1丁目9-18 TEL : 092-433-3900 ※JR「博多」駅筑紫口より徒歩7分。 ※市営地下鉄「天神駅」~「博多駅」7分。 ※市営地下鉄「博多駅」下車徒歩7分。 http://www.withthestyle.com/ |
今回で記念すべき10回目となりますiseminar x forumのご案内をさせていただきます。実は、今回はiseminar x forumとしては 初めて九州にお伺いさせていただきます。九州大学の中尾新太郎先生の幹事のもと、 2017年1月14日(土)18:00 からWITH THE STYLE FUKUOKAにて開催予定です。
米田一仁先生(京都府立医科大学)iseminarではおなじみの、米田一仁先生(京都府立医科大学)には27G硝子体手術についてのご講演をお願いさせていただきました。 米田先生はまさにボリュームサージャンと断言できる硝子体術者です。American Academy of Ophthalmologyにて、2年連続でAlcon Film Festival に選出されるなど海外でもしっかりと活躍されています。今回は27Gが単純に小さな傷口から手術ができるということではなく、 そもそもコンセプトを変えうる進化であるのだという思いをお話いただける予定です。
根岸貴志先生(順天堂大学)はiseminarの運営メンバーのお一人です。順天堂大学では、次回の日本眼科学会の事務局長として頑張っておられます。 日本弱視斜視学会の理事をおつとめで、小児眼科のスペシャリストです。今回は、斜視手術の基本というテーマでご講演をいただきます。
鍵本忠尚先生(株式会社ヘリオス)はあまりに有名かと思います。是非、株式会社ヘリオスのリンクを覗いてみて下さい。世の中を変えるために、 最前線で戦っておられる姿が垣間見れます。ご多忙を極められているかと思いますが、今回ご講演をお願いさせていただくことができました。 初めてお目にかかるので今から楽しみです。
https://www.healios.co.jp/
池田康博先生(九州大学)には網膜色素変性症の遺伝子治療についてのご講演をいただきます。次回の日本眼科学会総会での評議員指名講演をご予定されている、 まさに日本の眼科における次世代のリーダーかと思います。私事ですが、イノベーティブなご研究の多い九州大学眼科の追っかけを自任しております。 その中でも、池田先生の遺伝子治療のご研究はもっともワクワクさせて頂いているものの一つです。密かに尊敬する池田先生のご講演をお聞かせ頂き、 眼科医療における遺伝子治療の可能性、網膜色素変性症のunmet medical needsへの挑戦をお聞かせいただきたいと思います。
今回も素晴らしい演者の先生方にご講演いただけることになりました。幹事の中尾新太郎先生のお人柄かと思います。 どうかご参加いただき、活発な交流をさせていただけますと幸いです。
(文責:奥村直毅・同志社大学)
参加費: | 5,000円(懇親会込み) |
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残り席 / 定員: | 満員御礼! /30人 (募集終了) ※参加希望の方はキャンセル待ちをお問い合わせください。 |
18:00 - 18:05 |
Opening remarks中尾 新太郎 先生(九州大学) |
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18:05 - 18:25 |
超低侵襲硝子体手術 〜小さいだけがご利益ではない!〜米田 一仁 先生(京都府立医科大学) |
18:25 - 18:45 |
斜視手術の基本根岸 貴志 先生(順天堂大学) |
18:45 - 19:05 |
再生医療の最前線鍵本 忠尚 先生(株式会社ヘリオス) |
19:05 - 19:25 |
ゴールはどこ?網膜色素変性の遺伝子治療池田 康博 先生(九州大学) |
19:25 - 19:30 |
Closing remarks奥村 直毅 先生(同志社大学) |
19:30 - 21:00 |
懇親会 - 終了 |
2000年 | 京都府立医科大学 卒業 |
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2009年 | 京都府与謝の海病院眼科 副医長 |
2010年 | 京都府立医科大学附属病院助教 |
2011年 | Erlangen University 留学 |
2013年 | 京都府立医科大学助教 |
2001年 | 信州大学医学部医学科卒業 |
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順天堂大学医学部眼科 | |
2005年 | 埼玉県立小児医療センター眼科 |
2008年 | 浜松医科大学眼科学教室 |
2011年 | 米国 Indiana 大学・英国・シンガポール臨床留学 |
2015年 | 順天堂大学医学部眼科学教室 准教授 |
九州大学病院にて眼科医として勤務の後、起業。 日本の大学発のバイオ技術で BBG250を利用した眼科手術補助剤を開発し、インド・米国での自社第Ⅲ相治験を経て欧州において 承認取得・上市を果たしデファクトスタンダードの地位を獲得。 加齢黄斑変性の治療という初心の実現に向け、2011年株式会社ヘリオス設立。 39歳。 |
1995年 | 九州大学医学部 卒業 |
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九州大学医学部眼科 入局 | |
2003年 | 九州大学大学院医学系研究科博士課程修了 |
2004年 | 九州大学病院眼科 助手(現、助教) |
2015年 | 九州大学病院眼科 講師 |
2016年 | 九州大学大学院医学研究院眼病態イメージング講座 准教授 |