the 7th iseminar x forum、無事に終了いたしました。
第7回となりましたiseminar x forumにご参加いただきましてありがとうございました。今回もどきどきするような素晴らしい講演をお聞かせいただきました。また、アクティブな先生方との交流をさせていただきましたこと感謝しております。
安川 力先生(名古屋市立大学)には加齢黄斑変性の病態について独自の着像に基づいた大きなイメージを見せていただきました。「油が悪い」という端的に先生の世界観を表された言葉が印象的でした。多くの黄斑疾患が年齢を横軸にとった場合にはスペクトラムで捉えられるということも目からウロコでした。
西口康二先生(東北大学)は遺伝子治療ができることについてマウスモデルの詳細なデータに基づいた、「足りないものを補って治すという手法であればいつでもなんでも治療可能である」というメッセージに納得しました。また、杆体を錐体に変えることで病期を治そうという、着想に驚かされました。考えに考え抜いた時に、はためにはちょっと飛んだようにみえる理論の飛躍のようなものかと感じました。
私、奥村直毅(同志社大学)は角膜内皮の研究成果について特にフックス角膜内皮ジストロフィについてご紹介させていただきました。病態の解明とそれに続く治療ターゲットの発見、非臨床研究、可能であれば臨床研究までをワンストップでやりぬきたいという意思表明をさせていただきました。
荒井宏幸先生(クイーンズ・アイ・クリニック)には最新の白内障手術についてご講演いただきました。4K解像度モニターを用いての技術をご紹介いただき、もしかすると白内障手術から顕微鏡が消えるかもしれないとのこと。術中にレフを計測して、最適のレンズを選ぶことができること。また、フェムトセカンドレーザー対応の人工レンズが出てきたので、瞳孔中心に完璧に合わせたCCCで、レンズの中心と瞳孔中心を完璧に一致させることができるようになったとのこと。次々と新しい技術が入ってきて、進み続けている分野だと改めて実感いたしました。
文責:奥村直毅(同志社大学)
第7回となりましたiseminar x forumのご案内をさせていただきます。
2015年8月8日(土)に、品川のT.Y.HARBOR RIVER LOUNGE(旧名 WATERLINE)にて開催予定です。真夏のまっただ中ではございますが、大いに学び、交流を深めさせていただきたいと考えております。
安川 力先生(名古屋市立大学)には加齢黄斑変性の病態について豊富な基礎研究と臨床の双方からの視点で解説いただきたいと思います。教科書的なレビューに終わらず一歩踏み込んだ、先生のお考えにも触れさせていただけるものと期待しています。先日、偶然中国でお目にかかりご一緒させていただき、先生の加齢黄斑変性へのぶれない病態仮説について長時間お話をさせていただき感銘を受けまして、思い切ってご講演を依頼させていただきました。
西口康二先生(東北大学)には遺伝子治療のご講演をお願いさせていただきました。本年度のロート賞を受賞されたことは記憶に新しいですが、まさに今後の世界の眼科医療に影響を与えるご研究をされています。なんとなく遺伝子治療と聞くとまだ先のこととか、副作用が恐ろしいという印象を持つ先生方も多いかもしれませんが、実はとてつもなく進んでいる分野です。“本当の研究の最前線”をお聞かせいただき、一緒に眼科医療の革新を共有させていただきと思っております。
奥村直毅(同志社大学)が角膜内皮の研究成果についてご紹介させていただきます。近年、角膜内皮障害に対する治療法として、DSAEK、DMEKの爆発的に普及し、さらに私たちの研究グループでは培養した角膜内皮細胞の前房内注射の臨床研究を開始しています。また、欧米における角膜移植の一番の原因であるフックス角膜内皮ジストロフィについては長らく原因がほぼ不明でしたが、多くの患者さんがトリプレットをもつという大発見がありました。さらには従来不可能と考えられてきた治療薬の開発競争が起こりつつあり、大きなパラダイムシフトの気配がしています。この10年間で飛躍的な進歩を遂げた角膜内皮の研究、臨床について、私たちの研究成果を交えてお話させていただきたいと思います。
荒井宏幸先生(クイーンズ・アイ・クリニック)には屈折異常に関する最新の知見を、膨大な臨床のご経験、実践に基づいてご講演いただけるかと思います。AAO, ASCRS, ESCRCなどにご参加されている先生はよくお感じかもしれませんが海外での本分野の活発さ、参加者の熱気にはいつも驚かされます。(日本の専門の先生方におかれましては失礼な表現をご容赦下さい。)臨床の現場で、最もイノベーションが起き続けている分野の一つと言っても過言では無いように思います。一方で、自費診療になることや、特殊な機器が必要になることも多く馴染みのない先生方も多いかもしれません。ご講演では、屈折矯正の分野の信じられないほどの進化をお聞かせ頂きたいと思います。
是非、ご参加いただき活発なディスカッションと交流をさせていただけますと幸いに存じます。
文責:奥村直毅(同志社大学、京都府立医科大学)
日時: | 2015 年 8 月 8 日(土)18:00 〜 |
---|---|
場所: | T.Y.HARBOR RIVER LOUNGE(旧名 WATERLINE)(会場名が変わりました) 東京都品川区東品川2-1 TEL: 03-5479-1666 ※東京モノレール天王洲アイル駅中央口、りんかい線天王洲アイル駅B出口から徒歩約5分。 ※JR品川駅港南口から徒歩約15分、タクシーでワンメーター程度。 https://www.tysons.jp/tyharbor/ |
参加費: | 5,000円(懇親会込み) |
参加者 / 定員: | 満員御礼! /30人 (募集終了) |
参加申込み方法: |
「参加申込み」ボタンより参加申込みフォームへお進みください。 ※本フォーラムの参加費用は事前クレジット支払いのみとなります。 ※お申込み完了後、キャンセルに伴う払戻しはできません。ご了承ください。 |
18:00 - 18:05 | 開会の辞 |
---|---|
18:05 - 18:25 | まるごと加齢黄斑変性の病態仮説安川 力 先生(名古屋市立大学) |
18:25 - 18:45 | 遺伝子治療による視覚再建の試み西口 康二 先生(東北大学) |
18:45 - 19:05 | おもしろすぎるぞ角膜内皮奥村 直毅 先生(同志社大学) |
19:05 - 19:25 | あたらしい眼科手術荒井 宏幸 先生(クイーンズ・アイ・クリニック) |
19:25 - 19:30 | 閉会の辞 |
19:30 〜 | 懇親会 |
1993年 | 京都大学医学部 卒業 |
---|---|
1994年 | 北野病院 |
2000年 | 京都大学大学院医学研究科視覚病態学 助手 |
2000年 | ドイツ・ライプチヒ大学 留学 |
2004年 | 倉敷中央病院 |
2005年 | 名古屋市立大学大学院医学研究科視覚科学 助手 |
2007年 | 名古屋市立大学大学院医学研究科視覚科学 准教授(現在に至る) |
1997年 | 名古屋大学医学部 卒業 |
---|---|
1999年 | 名古屋大学眼科 入局 |
2000年 | Schepens Eye Research Institute, Harvard University, Medical fellow |
2002年 | Massachusetts Eye and Ear Infirmary, Harvard University, Research fellow |
2007年 | 名古屋大学医学部眼科 助教 |
2011年 | University of Lausanne, Department of Medical Genetics, Research fellow |
2012年 | University College London, Institute of Ophthalmology,臨床研究員 |
2014年 | 東北大学大学院医学系研究科視覚先端医療学 准教授(現在に至る) |
2001年 | 京都府立医科大学医学部医学科 卒業 |
---|---|
2001年 | 京都府立医科大学附属病院 研修医 |
2003年 | 医療法人 町田病院 医師 |
2010年 | 京都府立医科大学 病院助教 |
2010年 | 京都府立医科大学大学院医学研究科 修了 |
2011年 | 同志社大学生命医科学部医工学科 助教 |
2011年 | 京都府立医科大学 客員講師(現在に至る) |
2015年 | 同志社大学生命医科学部医工学科 准教授(現在に至る) |
1990年 | 防衛医科大学校 卒業 同大学病院 医員 |
---|---|
1992年 | 航空自衛隊 第9警戒群 勤務 |
1993年 | 自衛隊中央病院・国家公務員共済三宿病院 医員 |
1996年 | 岡田眼科(横浜市) 眼科部長 |
1988年 | Queen's Eye Clinic 開設、南青山アイクリニック横浜 主任執刀医 |
2010年 | 医療法人社団ライト設立 理事長、Queen’s Eye Clinic 院長、みなとみらいアイクリニック 主任執刀医(現在に至る) |