iseminar.net アイセミナー 関西眼疾患研究会

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the 12th iseminar x forum (このイベントは終了しました)

第12回アイセミナーフォーラム

the 12th iseminar x forum、無事に終了いたしました。

2018年3月31日

昨年に引き続き九州大学の中尾新太郎先生の幹事により、博多では2回目の開催となるthe12th iseminar x forumを開催させていただきました。


秋山 雅人 先生(理化学研究所)には大規模ゲノム研究についてご自身のご研究を交えてご講演いただきました。私自身は当日初めてお目にかかったのですが、眼科領域を超えた最先端のゲノム研究の考え方に触れて驚きを隠せませんでした。ともすれば難しくなりがちなゲノム研究をご自身の言葉で誰にでもわかるようにお話され、今後ゲノム研究がどのように診断、病態解明、治療などの臨床に結びついて来るのかに思いを馳せるための土台を示していただいたと感じています。九州大学に4月よりお戻りとのことで今後のご活躍から目を離すことは出来ないと思いました。

福田 憲 先生(高知大学)「天敵が治す眼細菌感染症」というタイトルで角膜や眼内炎といった眼科領域の難治性細菌感染症の新たな治療法の開発をご紹介頂きました。バクテリオファージです!バクテリオファージはすでにサーモンなどにくっついている細菌を殺すためにスプレーなどで広く使われているとのこと。知らないだけで私達も口にしている可能性が高いと思います。さらに、グルジアなどの東欧では古くから重症の細菌感染症の治療に臨床応用されており、欧米でも現在複数の治験が進行中ということです。福田先生は高知県の物部川(河口はサーフィンのポイントとして世界的にも有名です)から共同研究の先生とバクテリオファージを分離してマウスの角膜感染症、眼内炎モデルで有効性を確認されました。知財、薬剤としての安定性など解決課題を明確に認識されながら開発を進められていることも質疑より伝わってきまして、眼科感染症の医療を変える可能性があると思いました。

石川 慎一郎 先生(佐賀大学)には「既存の地域医療連携システムを利用した、あたらしい眼科情報連携の検討」というタイトルにてご講演いただきました。佐賀県の様々なご事情のなか、病診連携を効率的に進める必要にかられてご専門の緑内障とは別にライフワークとして取り組まれているとのこと。佐賀大学医学部附属病院 医療連携室 副室長をお務めのことからも本格的なことが伺えます。ご講演では眼科の医療情報を、従来の放射線科などで広く使われている、画像保存通信システムである (PACS: Picture Archiving and Communication Systems)を活用して低コストで効率的に運用する方法をご紹介されました。PACSは各種検査機器から画像データを受信してデータベースへ保存したうえで、端末に表示するシステムのことです。PACSを活用することで今すぐにでも眼科だけのガラパゴスシステムを構築すること無く、ほとんど日本全ての医療機関でデータ共有が「技術的には」可能であると感じました。Regulationの問題など、難関はもちろんありますが、改めて本邦におけるPublic Health Record (PHR)のありかたについて考えさせられる機会となりました。私ごとですが、京都への新幹線での帰り道、先輩の小嶋健太郎先生と「あすけん」というダイエットアプリや、iPhoneに入っているヘルスケアアプリなどと連携させることで、患者自身が相当に精度の高い情報をPHRに自動的に書き込んでいくようなことも技術的には既に可能であり、臨床や研究を根本的に変えるものだということをずっと話しておりました。技術的には可能なはずで、一刻も早い応用が切望され、日本の出遅れ感に焦りさえ感じた次第です。

井上 俊洋 先生(熊本大学)には緑内障手術、特にトラベクレクトミーとその術後成績を決定づける要因である線維化についてご講演いただきました。井上先生がライフワークとして取り組まれている線維化のメカニズム解明と、その制御法についての将来について解説していただきました。創傷治癒は眼に限らず、全ての臓器で必要不可欠な生体反応ですが、トラベクレクトミーにおいては過剰な創傷治癒が術後成績を低下させます。従来から知られているTGFbetaシグナルの活性化による線維化進行だけでなく、YAP/TAZシグナル伝達経路などが線維化に関係していることをきちんとした基礎研究から示されました。難しいと感じがちな基礎研究ですが、緑内障診療の大きな解決課題の克服に向けて進め得られている歩みをご説明いただき非常に分かりやすく感じました。真剣に眼の創傷治癒について考え直させていただく機会を頂いたと思います。

(文責:奥村直毅・同志社大学)

概要

日時: 2018 年 3 月 31 日(土)18:00 〜

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場所:

稚加榮(ちかえ)

〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2丁目2-2-17

TEL : 092-721-4624

http://chikae.co.jp/
Description

第12回目となりますiseminar x forumのご案内をさせていただきます。
昨年の第10回に引き続き2回目となる九州での開催を予定させていただきました。
今回も九州大学の中尾新太郎先生の幹事をお願いさせていただきました。
中尾先生のご尽力により、今回もまさに最前線でご活躍の素晴らしい演者の先生方に
ご講演いただけることになりました。今から楽しみにしております。
どうかご参加いただき、活発な交流をさせていただけますと幸いです。

(文責:奥村直毅・同志社大学)

参加費: 5,000円(懇親会込み)
残り席 / 定員: 満員御礼! /30(募集終了) ※参加希望の方はキャンセル待ちをお問い合わせください。
参加申込み方法
「参加申し込み」ボタンより参加申し込みフォームへお進みください。
※本フォーラムの参加費用は事前クレジット支払いのみとなります。
※お申込み完了後、キャンセルに伴う払戻しはできません。ご了承ください。

地図

Schedule
18:00 - 18:05

Opening remarks

中尾 新太郎 先生(九州大学)

18:05 - 18:25

大規模ゲノム研究の最前線

秋山 雅人 先生(理化学研究所)

18:25 - 18:45

天敵が治す眼細菌感染症

福田 憲 先生(高知大学)

18:45 - 19:05

既存の地域医療連携システムを利用した、新しい眼科情報連携の検討

石川 慎一郎 先生(佐賀大学)

19:05 - 19:25

緑内障と線維化

井上 俊洋 先生(熊本大学)

19:25 - 19:30

Closing remarks

木下 茂 先生(京都府立医科大学)

懇親会 - 終了

Speakers
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秋山 雅人

2008年山口大学医学部医学科 卒業
2008年九州医療センター 初期臨床研修医
2010年九州大学病院 眼科勤務
2011年飯塚病院 眼科勤務
2012年理化学研究所 ゲノム医科学研究センター
基盤技術開発研究グループ 研修生
2015年理化学研究所 統合生命医科学研究センター
統計解析研究チーム リサーチアソシエート
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福田 憲

1996年産業医科大学医学部 卒業
山口大学附属病院眼科 研修医
1997年山口大学大学院医学研究科外科系(眼科学専攻) 入学
2001年山口大学大学院医学研究科外科系(眼科学専攻) 修了
山口大学医学部眼病態学講座(寄附講座)助手
2005年山口大学医学部附属病院眼科 講師
2007年エモリー大学医学部眼科 Visiting Schola
2009年山口大学医学部附属病院眼科 講師
2010年高知大学医学部眼科学講座 准教授
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石川 慎一郎

2002年佐賀医科大学医学部医学科 卒業
佐賀医科大学医学部附属病院眼科医員(研修医)
2003年天理よろづ相談所病院眼科 研修医
2005年佐賀大学医学部附属病院眼科 医員
2007年佐賀大学医学部附属病院眼科助手
佐賀大学大学院医学博士課程 入学
2012年佐賀大学大学院医学博士課程 卒業
2015年佐賀大学医学部附属病院病院 講師
佐賀大学医学部附属病院 医療情報部 副部長
佐賀大学医学部附属病院 医療連携室 副室長(兼任)
2017年佐賀大学医学部眼科学教室 講師
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井上 俊洋

1997年熊本大学医学部 卒業
熊本大学/熊本労災病院 研修医
1999年北里大学(国内留学)
2001年高千穂町国民健康保険病院
2006年熊本大学大学院 博士課程修了
Duke University Eye Center リサーチフェロー
2008年熊本大学 助教
2011年熊本大学 講師

写真

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