「アイセミナー眼底カンファレンス」では、三宅正裕先生(京都大学)、向井亮先生(群馬大学)、山本亜希子先生(杏林大学)といった新進気鋭の黄斑専門医をコメンテーターに迎え、同世代だからこそ言えるフリーなディスカッションを展開していきます。
■山岸 哲哉 先生(京都府立医科大学 2013.12.28 22:45)
PED内部のCNVに関しては、造影検査を行っていないために残念がら確証は持てていません。これはあくまでも推測なのですが…ちょうど中心窩をはさむようにふたこぶのPEDが出来、急速に網膜を持ち上げたために最も感覚網膜の薄い中心窩で網膜が「裂け」、黄斑円孔を形成したのではないかと考えました。もしこれが単体の大きいPED一つだったとしたら、MH形成はなかったのかもしれません。
■山岸 哲哉 先生(京都府立医科大学 2014.1.6 9:07)
向井先生、コメントありがとうございます。
「何故中心窩下のみ網膜色素上皮剥離が生じなかったのか」
:たまたま、でしょうか... 答えを持ち合わせていません・あくまでも想像ではありますが、たとえば病巣中活動性のある部位が2か所あって、中心窩が挟み討ちされたとか...
「抗VEGF薬前後で硝子体(剥離)がどう変化したのか」
:原画像のOCTを見る分には、治療開始時にすでに後部硝子体剥離は発生している模様です。
■向井 亮 先生(群馬大学 2014.1.7 22:12)
癒着していた可能性があります。一方その鼻側のPED内にはlamellar structureがあり、その部位のPEDはかなり遷延化していたことが推察されます。遷延化したPED→中心窩下網膜の菲薄化(過去にPEDがあっただろう部位の網膜内にも高反射が出現しているようです)→中心窩下をまたぐ2峰性のPEDの出現→MHなのでしょうか