iseminar.net アイセミナー 関西眼疾患研究会

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Posted Sep 2018
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疾患名: 左)全層角膜移植後、混濁
この方は、26年ほど前に慶應大学で全層移植を行われ、その後感染(ヘルペス?)などあり瘢痕治癒した方。内皮機能も低下しており高齢でもあるため、PKPを選択した。
術式は球後麻酔で行い、始めに前房水を採取。BSSで圧を高めてからリングを縫着した。
前回のグラフトサイズを測ったところ7.5㎜であり、おそらく7.25㎜に7.5㎜のグラフトを入れたものと推測された。上記のトレパンサイズがこちらに無いため、通常の7.5㎜と7.75㎜で手術を行った。
カシアで上方のレシピエント角膜の菲薄化が確認されており、予想通り6回転で1時の位置で穿孔が生じた。そこからカッチン剪刀で全周を切開。硝子体圧はそれほど高くなかったため、粘弾性物質を入れて、7.75㎜のグラフトをのせ、型の通り4針の端々縫合と24針の連続縫合を置いた。
上方の菲薄部はレシピエントの縫合が浅めで長くなるようにして針穴リークが生じないように留意した。グラフトの状態は良好でadjustも行うことが出来た。10時のレシピエント側に軽度の針穴リークが認められたが、前房は深く、圧もまずまず高めることが出来た。